Favorite 30 of 2013

今年もやってみました。
昔の音源ばかり掘り返して聴いてる時間が多かった気がしますが、
ルール的なものは「2013年にリリースされたアルバム、20分以上のEP(形式問わず)」と、
自分の活動や視野を振り返りつつのFAVORITE 30 OF 2013です。

思い入れの強いBOCやArovaneなど、満を持したリリースがあったり、
OPN、Mount Kimbie、Gold Panda、Shigeto辺りの方達や、James Blakeの新作も上半期は結構聴いたアルバムなんじゃないかと思うけど、いろんな方やメディアの2013ベストに入ってるので外しときます。
あとこれも敢えて選んでませんが国内だと昔から知人の久方ぶりの新作も目立っためでたい一年でした。
という事で以下、順不同で書いて行きます。



Ukkonen - The Ancient Tonalities Of
ドシンプルでミニマルな浮遊感。掴めそうで掴めない感じが心地良いです。


Colorlist - Sky Song
HauschkaやNest、Donato Whartsonで知られるSereinの新作。昔から良質な音楽を見極めて提案してるレーベルです。サックスやフルートといった生楽器と、ジャズやポストクラシカルな感覚も取り入れ、アンビエントでアブストラクトな世界。この絶妙な感触、もう少し世の中に認知されても良いのでは。


Wanda Group - Get Hypotenuse Or Tense
メロウだけどわけワカメ。


Yosi Horikawa - Vapor
比類無きレベル。彼のヨーロッパツアー中は僕の3rdをよく聴いてくださったとのお話を聞いた時は、その言葉で楽になったものです。中々こういった音楽がフックアップされない事が多いけど、10年後も安心して聴ける音楽だと思います。


1991 - 1991
わけワカメpart2。


Donato Dozzy - Plays Bee Mask
いわずもがな。現場で体感すれば自ずとわかる凄さ。DJは毎回新鮮で何かけてるか分らないし、イタリアの70's~90's辺りのレコードからせっせこループを作ってるってところまでは解明できたけどあとはわかりません。


Young Echo - Nexus
ひしひしと伝わる確かな実力が気になってましたが構成員をみたらVesselとKahnの名前を見て納得。Astro:Dynamicsからリリース経験のあるZhouもメンバーの一人。それぞれ色んな実験音楽作っておきながらたまにこういものも作るから一癖ある面白いものが生まれる。


Tim Hecker - Virgins
今までの作品と比べるとクラシック寄りの印象。個人的には昔の方が好きですが、それでも首位独走の存在である事は間違いありません。恐れ多くもTim Heckerの初日本ツアーを東京/京都とサポートさせて頂きましたが、どこから出没してきたか分らないけど両方とも超満員で東京に至っては400人近くの来場者。日本での知名度なんてそんなに無かったし、時代の流れによる厳しさも感じてましたが、この結果は非常に嬉しい事で何だか前向きになれました。
芯のある一貫した音楽は流行り廃り関係なく何年先も残っていくことを確信。


Huerco S - Colonial Patterns
Oneohtrix Point Never - The Fall Into Time
Opal TapesやCleaning Tapesといったカセットテープ作品の方が良い曲あったりしますが、総じてSoftwareからのデビューアルバムを選びました。
ちなみにリイシューされたSoftwareからのOneohtrix Point Never - The Fall Into TimeはR Plus Sevenより好きだったりします↓



Svreca - For Your Eyes Only
噂になった50枚限定ミックスCD。2枚ともキテます。
2014年1月24日は現代美術館、1月25日はUNITにSvreca来日。自分もDJで参加します。http://frue.jp/?p=308


Afrikan Sciences ‎– Theta Wave Brain Sync
ヴァイナルオンリー。
何とも形容し難い新しい感覚。


Machinedrum - Vapor City
Machinedrumは今年も安定してた。エレグラベストアクト。


Eluder - Through Horizon
USのアンビエント&サウンドスケープレーベル、Infractionより。深夜3:00くらいの子守唄です。


Holden - The Inheritors
ちょっと前からプレイがテック寄りになってたので何となく敬遠してましたが、今回の作品はエクスペリメンタル色が強く、攻めていて割と好きでした。ジャケだけはゴルジェ。


2 Mounts - Sycamore
Laurel Halo - Chance of Rain
Hyperdubの中でも異彩を放っていましたが、今回で完全にふっ切れたような。前々からDozzyにプレイされたり物好き寄りにも受け入れられる不思議なポジションでした。このままの路線でFurther辺りから何か出してほしいです。
Furtherは今年はあんまり追えませんでしたが、2 Mounts - Sycamoreは良く繰り返してました↓



Akkord - Akkord
The Haxan CloakやLogosをよく見かけたのでこっち。


Rainer Veil - Stuck EP
今年2月、彼のModern Loveからリリースされた個人的には捨て曲無しの名盤なのですが、それ以降の音沙汰が無いためスポットを浴びて無さすぎな気がします。25分ボリュームEP。


Colleen - The Weighing of the Heart
何も考えずに何となく聴いてましたが、調べたら6年ぶりの新作だったそうで。もっと話題になってもよかったのにと思いましたが、海外のベストには載ってたりしたので安心しました。


Upward Arrows - The Sad Truth
The Sad Truth


Boards of Canada - Tomorrow's Harvest
今さら特記する事もないですがもちろんよく聴きました。1回聴いただけじゃ分からなくて、何度も聴いてみようと思う得体のしれないワクワク感。音楽情報をBBSやレコ屋でしか共有できなかったあの感じ。


Marihiko Hara - Flora
James BlakeのOvergrownが出た時に車の中で交互に良く聴いてました。控えめなアンビエンスとピアノ。でも雰囲気音楽にならないバランス感覚。彼の盟友でもあるPolar Mとの共作「Beyond」も頭でっかちにならずに聴ける良作です↓
ちなみに坂本教授のNHK-FMにMarihiko君と教授のセッションの放送が決まったらしいです。おめでたい。是非聴いてみて下さい。
http://www4.nhk.or.jp/P2984/


Dadub - You Are Eternity
今年夏にイタリア・アヴェリーノで開催されたFLUSSI Festivalの同じステージで競演したDadub。 硬派な音楽を作ってる割にはベロベロに酔っ払って僕なんかに楽しく絡んでくれました。きっと覚えてないだろうけど。
Stroboscopic Artefactsからようやくのアルバムが完成。強烈。


Jon Hopkins - Immunity
ピアノも弾けてテクノもできちゃうイギリス王位音楽学校卒業生。今までの作品で一番好きです。2011年のスペイン L.E.V. Festivalでご一緒しました。コントローラーいじるパフォーマンスもかっこよかった。
TAICOCLUB楽しみです。



FLUSSI Festival in Italy


イタリア・アヴェリーノで開催されたFLUSSI Festivalに出演しました。黒川良一さんやRaime、Robert Lippok、Dadub、Novi-sadらも出てました。ロケーションがとくにかく素晴らしくて最高でした。主催者の人に「なぜローマやミラノではなくアヴェリーノで開くのか」を訊いたところ、「この町が好きだから」の一つ返事だけでした。出演者やコンセプト的にもかなり前衛的でストイックなフェスなんですが、まったく媚びずに貫くその姿勢に凄く感動しました。



STRØM Festival in Denmark


STRØM Festival、初日はなんと電車の中にFunktion-Oneを積んで夕暮れ見ながら音をだすというシチュエーション。チャージフリーでお客さんは合計500人以上。日本もこういうアプローチがあってほしい。
2日目はコペンハーゲンの公園にてSherwood&Pinch、Opiate、Isolee、Ital Tekと共にライブでした。入場料たったの3千円。国がこういったシーンを良く歓迎しサポートしてくれるから成せる事。



Mind Camp in Netherlands


オランダ・ユトレヒトにてFunckarma主催のイベントに出ました。わざわざKettelが観に来てくれた事も嬉しかった。物静かだけどFunckarmaの熱い音楽の捉え方にも感服。ユトレヒトの街並みも綺麗でした。
写真はFunckarma。



Improvised seission with Ryuichi Sakamoto

野田神社の空池に霧の装置から霧を周囲に発生させ、太陽の光を反射させる中、教授との完全インプロ。60分が凄く短く感じましたが、鳥のさえずりや風の音も加わり極上の時間を過ごせました。
またやろうと言って頂けた事を忘れません。



Dj show at Shibuya street on Taicoclub

例えDJだとしても自分がやろうとしてるスタイルはどうしても伝わりづらいし偏ってるし暗いけど、それを「渋谷」という街で表現出来た事はとても大きかったです。
観に来てくれた大勢のお客さんとTAICOCLUBさんに心から感謝してます。



bvdub / Tim Hecker


今年はbvdubやYagya、そしてTim HeckerのJapan Tourをサポートさせて頂きました。先にも触れましたが特にbdvubとTim Heckerは平日にも関わらず追加公演も満杯になり、Timの渋谷WWWに至っては400人近くの来場者。シーンの流れや若い人の今の趣向的には完全に真逆だったのに、この素晴らしい結末はとにかく印象的でした。表面上やフォーマットだけの音楽ではなく、芯から追及した音楽の強さを感じました。



Ice