Favorite 30 of 2014

毎年恒例の。
今年も素晴らしい音楽に沢山巡り合えました。

EPをカウントすると途方もないので、アルバム単位で選んでます。
あと今年も知人友人のリリースもたくさんありましたが、これもきりが無いので少しを除いて省きます。 でも日本で一番衝撃的だったのは、2001年にChain Reaction (Basic Channelのサブレーベル) からEPをリリースして完全に姿を消した 正体不明のShinichi Atobeさんのアルバムが出た事。 たった4曲しか発表してないのにその神秘性がとても魅力的で、Demdike Stareが彼をストークし実家の埼玉にまで連絡し、未発表曲&リイシューで出来上がった作品→Butterfly Effect

以下順不同で、自分の活動や私事も含みつつのFAVORITE 30 OF 2014です。






Greyghost - Meditations on Mindfulness
深夜によく聴き入ってた、もごもご感。


Taylor Mcferrin - Early Riser
WWWでのライブも贅沢でした。


Afrikan Sciences - Circuitous
JAZZベースだけど色々壊れてます。相変わらずDeepblak周辺は素晴らしい。


Lee Gamble - KOCH
スーパー実験音響テクノ。


Cloudface - Untitled
どこか懐かしいゆったりテクノ。


Cristian Vogel - Polyphonic Beings
TresorやMille Plateauxから追ってきてますが、ここまで時代に通用する音楽を作り続けられる存在の凄さ。


Mndsgn - Yawn Zen
良い。


Clarity - Infinite
めちゃくちゃかっこいい。


The Humble Bee - Instruction Booklet N. 1232
1曲19分という長尺。でも時間を忘れるようなストーリー。


Gil Michell - Whimsical Raps
変態1。


Abdulla Rashim - Unanimity
変態2。


De Leon - /​\​\​03
変態3。


Tom James Scott - Teal
よく聴いてました。ローファイピアノとアンビエンス。ローファイにはある種計算された音楽的なローファイと、精神面が影響するローファイがあると思いますが、これこそ後者を感じます。


Call Super - Suzi Ecto
単純だけどヘンテコ。


FaltyDL - In the Wild
アルバムとなると少しハズしてくる余裕が憎い。


Dntel - Human Voice
Dntelはいまだ健在。


Polar M - Hope Goes On
京都はnight cruisingの盟友Polar Mの新作。moshimossとの曲も。


Daisuke Tanabe - Floating Underwater
4年ぶり、Daisuke Tanabeの今までの楽しみや苦しみや嬉しみも詰まってるであろう素晴らしい作品。繰り返し聴く度に味わいが。




Matthewdavid - In My World
どこに向かっているのか。


Martin Schulte - Forest
ダブ。


ATM - Xerox
変なハウス on テクノばかり。



Lord Skywave - Cardamon Copy
Simon Lordが想う幻の世界観。


Luke Vibert - Ridmik
Lukeはもちろん、Syroも相変わらず最高した。


Occult Orientated Crime - The Occult Orientated Crime
Legoweltの変名。まさかのボレロ。


Loscil - Sea Island
ライブも映像も人柄も最高でした。また日本に来て欲しい。


Vtgnike - Dubna
ロシアは寒い。


Sense - Still Life
よく流してた1


Millie & Andrea - Drop The Vowels
よく流してた2




Winterreise - 2014





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Loscil / Arovane Japan Tour


心に残った彼らとのJapan Tour。
LoscilもArovaneも僕にとっては大きすぎる存在でした。大切な思い出。

そして印象的だったのはArovaneのインタビューの中にあるこの言葉。
「私は音楽業界にうんざりしていた。だからビジネスから休みを置いて、完全に違う何かに打ち込んだ。バイクを買っていろんなところへ旅をした。だからといって音楽を作る事は辞めていない。でも音楽ビジネスにおいて休息はいるんだ。そうする事によって思考の整理ができ、音楽産業への姿勢も変化できる。」
この言葉はずっと昔から音楽産業に対する自分の気持ちとまったく同じで、実際にArovaneと会話して再認識できました。自分が無意識に時々日本を離れ、外側から見るようにしてる理由の一つとしてもまた再び。例えば最近目の当たりにした出来事でいうと、ベルリンの「P:MC」というレーベル主の、素晴らしいアーティストに対する発言と扱い様。既に同レーベルの最近の内容自体にも興味が薄れてましたが、それ以前にその発言や思想、志向はとても問題に感じました。清潔さや可愛らしさを売りにし、グローバルな媒体を広く使って宣伝するような所に反抗しようもんなら絶対こっちが損するけど、音楽を広める事だけが喜びではない時代となってはそんなの関係ないし、作り手への尊重がゼロどころか、その上めちゃくちゃなアイロニーを当て付け、自らの為に音楽や作り手を利用するようなところへは本当に反対したい。外見を「イイ感じ」にメイクする事に徹し、その代償に、作り手の気持ちと作品が彼らの肥やしだけになるレーベルを目の当たりにする年でもありました。音楽とビジネスは絶対に切れない関係だけど、だからか最近はBandcampとかでしか発見できないような音楽が余計に魅力的に感じます。